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朽木祥.『八月の光』.偕成社,2012.7

八月の光八月の光
(2012/06/21)
朽木 祥

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2012年の高校部門の課題図書『オン・ザ・ライン』がよかったので
作者の朽木祥さんの新作を図書館で見つけたので借りてみました。

一気読みしてしまいました。



内容については
何にも知らずに読み始めたのですが
途中から「えっ!これって・・・」と
思いつつも
やめられずに一気読み・・・。



短編形式で3つの物語です。
広島の原爆で生き残った13歳の子たちが
それぞれ主人公のようです。



『雛の顔』
一つ目の話は女の子が主人公。
昭子(あきこ)は
美人で霊感のようなものがある子どもの様な性格の母・真知子、
しっかりものの真知子の母・タツの3人で暮らしている。

その日の朝
母が父の陰膳(かげぜん)が落ちたから勤労奉仕には行かない。
と、わがままを言う。

しかたなく、昭子は
母と一緒に勤労奉仕に出かけている橘川さんのおばさんに伝言に行き
女学校へむかうために駅に着く。

たまたま板塀前のじゃぐちにむかってしゃがみこんだ時に
その瞬間がやってきた。

母も祖母も
その時は助かるものの
母は後日、街中へ出かけたために髪が抜け落ちて亡くなってしまう。

ラストシーンはお雛様を見つけ・・・というところで終わる。



『石の記憶』
これは、石段に影だけを残して
一瞬で消えてしまった人が
自分の母だという少女・光子の物語。

平和だった時代の思い出とともに語られるので
鮮烈な印象です。



『水の緘黙(かんもく)』
戦後4年がたっています。
当時、たぶん13歳で被爆した少年は、
その記憶をなくし、
自分の名前もわかりません。
本人は心が死んでしまった・・・と思っています。

なんとなく入った教会での出会い。
P神父さん、K修道士さん、オルガンを弾いていたきれいな少女。

K修道士の働きかけで
心を取り戻していきます。

オルガンの少女は
1話目の少女です。

2話目の少女の話も出てきます。

そうして、
生き残った者ののするべきことは
「記憶すること」だと考えます。

「あの人たちのことを、覚えていなければ」

それが
この本全体のテーマであり
これからの私たちにとって大切な事だと訴えてきます。




評価
面白さ  戦争ものなんだけど
     あっという間に読めてしまう、ふしぎな魅力に満ちています。

     戦争ものだと知らずに読み始めたのに一気読みしちゃうぐらいなので・・・。


お勧め度 主人公たちと同年代の中学生以上の方たちに

再読度  そのうち読む可能性ありです。


ルビ・文字の大きさは小学校高学年以上。

文章の感じからは、中学生以上が対象のような気がしますが
小学校高学年でも、読もうと思えば、読めるでしょう。

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2012/09/22 00:55 |   朽木祥(くつきしょう)COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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