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『イーハトーブロマン 宮沢賢治の世界』.くもん出版,1993.10.

イーハトーブロマン 宮沢賢治の世界 (宮沢賢治絵童話集 15)イーハトーブロマン 宮沢賢治の世界 (宮沢賢治絵童話集 15)
(1993/11)
不明

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宮沢賢治を知る上で
一番よかったと思った資料がこの本。

たとえば、
未完の作品『銀河鉄道の夜』の直筆原稿。
線がひかれていて書きなおされていたり、
追加に書きこみされていたり、
いかにも推敲中という感じなのがよくわかります。

全体として、イーハトーブを理解するための解説と
風景の写真集のような感じなので
とてもきれいです。

他にも
賢治がかいた
「イーハトーブ・ファーマーズ・ソング」の直筆楽譜や
絵もたくさん描いていたようで掲載されています。

意外なことに
旅行好きだったようで
北はサハリン
南西は大阪・奈良
海を渡って伊豆大島にも行っているそうです。
北海道は3度も行ったとか。

写真もたくさん載っています。

これほどの才能をもっていたのに
生前には認められなかった・・・なんて
時代の方が後からついてきたのかもしれないですよね。

なんといっても、科学者であったわけだし
その当時の文豪とかって
みんな文系の人ばかり。

理科系の人の物の考え方や見方を理解して
出版しようとはなりにくかったのかも。

読めば読むほど
奥が深くてもっと知りたくなる・・・そんな賢治の事をもっと知るための本でした!

評価
とーーーーっても
良かった♪

ルピつき。賢治の絵本シリーズの1冊なので読みやすいです。

童話か何かの原稿用紙の上に描かれた猫の絵には
びっくりでした。

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2010/11/11 08:53 |   宮沢賢治COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

宮沢賢治.『グスコーブドリの伝記』.くもん出版,1993.7.

宮沢賢治絵童話集⑩ 監修/天沢退二郎・萩原昌好 絵/スズキコージ 棟方志功

グスコーブドリの伝記 (宮沢賢治絵童話集)グスコーブドリの伝記 (宮沢賢治絵童話集)
(1993/07)
宮沢 賢治

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『グスコーブドリの伝記』は、賢治が37歳で亡くなる半年ほど前に発表された作品。
その際、棟方志功が挿絵を担当したそうだ。

でも、棟方志功は、後日、「覚えがない」と言っているそうな。
イラストは昔の印刷技術での挿絵しか残っていないようで、あまり状態のよいようなものではないけど、
イーハトーブの文字も見られるので
そのつもりでなく、版画をつくったわけではないはずです(苦笑)

ところで、この絵本は
本文中ではスズキコージが挿絵を描いているのだが
はじめのページに
棟方志功の版画で「雨ニモマケズ」が掲載されている。
これがすごい迫力でつよいエネルギーを放っている。
ぜひ実物を見てみたいものだなあ・・・と思う。

「「雨ニモマケズ」は、賢治自身の人生が投影された童話「グスコーブドリの伝記」の、主題歌ともいえる詩です。」

と解説に書かれているが、なるほど、そういう考え方もあるのね・・・となんとなく納得。

グスコーブドリの伝記は
この本を読む直前に、文字だけの本で読んだところだったのだけれども
スズキコージのイラスト付きで見ると
また違った力強さや強い意志を感じます。

少年ブドリは、冷夏による飢饉のため、家族がバラバラに。
生きるために様々な経験を積み、勉強し、
火山局に勤める科学者になります。

ある年、少年の時期に経験したような冷夏の予報が出ます。

ブドリは自らを犠牲にして
冷夏を抑えようとします。




この物語は、科学者が
自然と人々の幸福を守るべきという考え方がかかれた、
日本で最初の物語だといわれているそうです。

今の最新の科学技術では
疑問視されることもあるものの、考え方はすごいです。

たとえば、「空気中に炭酸ガスが増えれば気温が上がる」との理由で火山を爆発させます。

二酸化炭素が増えれば地球温暖化につながる・・というのは、現代の考え方ですよね。

今では、もしも火山が爆発すれば
火山灰が上空に長時間とどまり、太陽をさえぎって気温が下がると考えられているそうです。





もう1つ。
『オツベルと像』
これは賢治が先生をやめる2ヶ月前に雑誌に発表されたそうです。

短いながらも不思議な空気感を持っている物語。

読むたびに違う印象を持ってしまうのは私だけかしら?




とくに、最後が
「おや、(一字不明)、川へ入っちゃいけないったら。」
という終わり方が、何度読んでも、そのたびに違う印象になるのです。


しかも、この終わり方?!


不思議なお話です。







2010/10/20 22:54 |   宮沢賢治COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

宮沢賢治.『セロひきのゴーシュ』.岩崎書店,2005.3.

セロひきのゴーシュ (宮沢賢治のおはなし)セロひきのゴーシュ (宮沢賢治のおはなし)
(2005/03)
宮沢 賢治

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子どもの頃に読んだ印象だと、
毎晩動物がやってきて
そのためにゴーシュは延々と弾いているので
上手くなってコンサートで最後にアンコールをソロ演奏してほめられる。

だと、思ってました。


まあ、そういうお話なんだけど・・・。




大人になってから読んでわかった事。


はじめの猫にたいしては
ちょっと意地悪だし、次のかっこうのたいしてもちょっとじゃけんな扱い。
次の子だぬきには親切で、最後の野ネズミの親子にはとっても親切。

という、ゴーシュの気持ちの持ちようが変わっていったこと。


それから、音楽的にも、
猫にひいたときはかなりはちゃめちゃなんだけど、

かっこうとは音程を、
子だぬきとは リズムを、
野ネズミとは気持ちを込めて演奏することを教わる。

そんなわけで上達するわけなのね~。




大人になってからもう一度読むっていうのも
様々な発見ができて面白いです。


宮沢賢治にはまる人の気持ちがよくわかります(笑)



この作品は賢治の作品の中でも
小学校低学年でも理解しやすい内容だといわれています。
そんな理由で、子どものころに読んだっきりになっていたのでしょうね。


賢治自身もセロ(チェロ)をきちんと先生について習っていた時期があったようです。

チェロをえらぶなんて、
いまでも、かなり高級品で
だれでも習うような楽器じゃないけれど
なんだかほんわか温かい気持ちになる作品です。

2010/10/14 01:04 |   宮沢賢治COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

宮沢賢治.『雪わたり』.岩崎書店(宮沢賢治のおはなし 4),2004.12.

雪わたり (宮沢賢治のおはなし)雪わたり (宮沢賢治のおはなし)
(2004/12)
宮沢 賢治

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絵もかわいいし、
文字の大きさなんて、小学校低学年ぐらい・・・のような本です。

四朗とかん子の兄妹。
雪が凍って体が沈まなくなった日に
「かた雪かんこ、しみ雪しんこ」と歌いながら外へ出かける。
森のところで狐を呼ぶ歌をうたい、しろい狐の紺三郎(こんざぶろう)と知り合い
げんとう会の招待券をもらいます。
兄さんたちのぶんももらおうとしたら
12歳以上ははいれないとか。

げんとう会とは、
テレビや映画がなかった時代、スライドをとって、幕などに映してたのしんだものだそうです。

きつねの言っていた、月夜の雪が凍った晩に
森へ 出かけてみると
げんとう会がひらかれていました。

きつねの学校の生徒・・こどもたち・・もたくさんいました。
兄さんたちが持たせてくれた「鏡餅」のお土産にきつねたちが喜んでくれます。
いろいろあって
きつねたちはとっても喜んでおどりあがります。

キックキックトントン・・・。
なんていう、テンポのいいおどりの掛け声。

ちなみに、「キックキック」というのは、雪を踏んでキュッキュッという様子のことを
賢治オノマトペではこうなるのだそうな。
この部分については『齋藤孝のイッキによめる!小学生のための宮沢賢治』(講談社)に載っていました。
齋藤孝のイッキによめる! 小学生のための宮沢賢治齋藤孝のイッキによめる! 小学生のための宮沢賢治
(2007/08/02)
齋藤 孝

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そういう解説をしらないと、
雪国育ちでないからピンとこないわね(苦笑)


「ひるはカンカン日のひかり
よるはツンツン月あかり、
たとえからだをさかれても
きつねの生徒はうそいうな。」

という調子で、
ぬすまない、そねまない、
と歌います。

これにでてくるふたりは、賢治と妹のとし子だという説があるそうです。

こんな風にして遊んでいたのかもしれませんね。

賢治は潔癖ともいえるほど
うそや曲がったことが嫌いだったそうです。

きつねの学校の教訓として
いっているあたりも面白いかも。


軽快でリズムがよく
ついつい引きこまれてしまいました。


評価
読み聞かせにはちょっと長いです。
でも、寝かしつけ用の読み物としてはちょうどいいほどでした。

わかりやすさ   4.5   
お勧め度     5
読みやすさ    5


賢治の作品は抽象的すぎてわかりにくいものもあるが
これは比較的わかりやすいかな?

文字の大きさなどは小学校低学年むけだけれども、
できれば3-4年生以上にすすめたいかも。
そのぐらいになれば、物語の良さもわかるでしょうから。

2010/10/12 00:30 |   宮沢賢治COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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