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ベン・マイケルセン.『スピリットベアにふれた島』.すずき出版,2010.9.

スピリットベアにふれた島 (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)スピリットベアにふれた島 (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)
(2010/09)
ベン マイケルセン

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中学校の課題図書。
中学校の司書さんをされていらっしゃる方のプログで
http://amenhotep.blog22.fc2.com/blog-entry-85.html
今回の3冊の中で一番よかったと書かれていたので、読んでみることに。

この本はYA向けの本なので、小学校高学年以上レベルのルピ付き。
内容は中学生以上むけだと感じます。



ポスターや帯などを見ると、
なんだかお堅くて難しそうなテーマ・・・と思ったものの
読み始めると一気読みしてしまいました。




ストーリー

15歳の少年コールは
常にイライラしていて、
不満を抱え
何に対しても「むかつく」し、
暴力的ですぐキレるタイプ。

今まで、どんな罪状でも
父親が弁護士を手配し、
童顔を利用して反省のそぶりを見せ
その場を切り抜けてきた。

しかし、
今回、同級生のピーターにふるった暴力は
足と言語と思考にまで後遺症を残すほどのひどいもの。

そのため、少年法ではなく
大人の凶悪犯と同様の刑罰が科せられそうになる。

そこへ、「サークル・ジャスティス(正義の輪)」という
少年を更生させる手法を適用されることになる。

サークル・ジャスティスというグループでの話し合いの結果
アラスカにある無人島でひとりで1年間過ごすことになるコール。

コールは、表面上は 
おとなしく従うものの
反省の意思はなく、
何もかもに対して怒りを抱えたまま
島を抜け出そうとして失敗する。

怒りの行動が 自らに跳ねかえり
生死の境をさまよう事になる。


生死の瀬戸際に陥ることで、
ようやく自分自身をみつめ
他者を考える事が出来るようになり
徐々に変わっていくコール。

最後には
自殺を図ろうとしたピーターも巻き込んで
一緒に立ち直っていく。






誰もが抱える「怒り」に対処する方法を考えさせられる
かなり奥の深い物語。

日本人にはなじみのない
サークル・ジャスティス。
加害者、被害者、まわりの人たち、町の住人など
あらゆる人々が一緒に手を携えて
事件を振り返り、再発しないようにしようと
加害者の再生の手助けをするシステムのようです。
懲罰でない方法で、事件を反省させるという方法みたいです。


象徴的な感じででてくるスピリット・ベア。
ちょっと幻想的な雰囲気もある素敵な無人島。

いろいろな事を考えさせられます。



評価
面白さ  4.9
お勧め度  5
再読度   5


大人目線で読んでも
考えさせられる場面が多いので
コールと同年代で読めば
強い印象を受けるでしょうね。

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2011/05/31 20:02 | 外国の作家COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

乙一.『なみだめネズミ イグナートのぼうけん』.集英社,2010.8.

なみだめネズミ イグナートのぼうけんなみだめネズミ イグナートのぼうけん
(2010/08/06)
乙一

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ひらがなとカタカナとほんの少しの漢字(ルピ付き)で、
前ページに挿絵がはいっていて、
部分的にマンガのようなコマで進む部分もあります。

文字の感じは小学校2-3年生ぐらいから。


でもね。

作者が、ライトノベルで有名な乙一さん!!!


こういう児童文学へ移っていかれるのかしら。
『フォーチュンクエスト』の深沢美潮さんも最初はライトノベル作家だったのに
『IQ探偵ムー』シリーズなんて、小学校高学年に大人気の児童書だもんね!


内容は
中学生ぐらいでも読めるような
しっかりした奥の深い物語。


短いだけに
必要最低限しか語られず
想像の余地がたくさんあって
それがとてもいい感じです。



主人公は なみだめネズミのイグナート。
耳が欠けています。
昔、ネコにかじられたとか。

お母さんは、イグナートを助けるためにおとりになって
ネコに食べられてしまったとか。
今は帰る家もなく
いじめられっ子で、ひとりぼっちのイグナート。

ある日、ナタリアという王女様に出会います。
ナタリアは叔父から命を狙われていて
逃げて隠れていました。

友だちになるナタリアとイグナート。

その後、
イグナートは
ナタリアを助けようと
怖くておびえながらも勇気を出して立ち上がり行動して行きます。





ナタリアのおかれた背景や
その国の事情などは
何にも書かれていないです。

でも、そのせいかいろいろと想像してしまうので
なんだか引き込まれてしまいます。


評価
面白さ  5
お勧め度  5
再読度  かなり高め。すでに2度読みしました。

2011/05/29 10:47 |   乙一COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

佐藤多佳子.『聖夜』.文藝春秋,2010.12

聖夜 ― School and Music聖夜 ― School and Music
(2010/12/09)
佐藤 多佳子

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高校3年生の俺、鳴海(なるみ)はオルガン部に所属している。
家にも礼拝堂がありオルガンがある環境。
神父の父と祖母の3人で暮らしている。

母親はオルガンにはまっていて、10歳の時にドイツ人の音楽家と夢を追ってでていってしまう。

母の罪、というトラウマをかかえていて
どんな罪も許そうとする父に対しては どうしても距離を感じている。

そんな鳴海なので
学校でもなんとなく孤高の立場を保っていて
人とかかわらない事に違和感がないような感じ。


オルガン部に新しい先生がきて
文化祭での曲を選んだあたりから
少しづついろいろな事が変わってくる。


「いい子」の殻をちょっとだけ破ってみることで
クラッシックじゃない音楽を通じた友人ができ、
はじめて文化祭の発表の場を抜け出し
それから夜遊びしてみることで
祖母の本音を聞き出すことができ、
父に対して今まで思っていたことと 見方が変わっていく。


選曲したオルガン曲を主軸に
曲が弾けるようになるのに合わせて
まわりとの人間関係も変わっていき
他人に興味のなかった鳴海が
人のことを見たり考えたりするようになっていく。

そんな成長ストーリー。




この本、今年度の中学校の課題図書なんですよね。
そうでなくても、佐藤多佳子さんの作品なので
気にはなっていたので読んだかもしれないですけど。

私の感想は「中学生にはちょっと難易度高め」
・・・だと思うのですが・・・。

特に、中1ぐらいだと
こまごました高3独特の心理はわからないかも。

音楽をしている人独特の
音楽に対する達成感的なものは随所に出てきます。

クラッシック曲の重厚さや
テクニックだけでないなにか・・・というのも
文字の世界なのに聴覚的にも広がっていくような空気感があります。

華やかさはなくて、淡々としていて
ちょっと耽美的な感じがするような
そんな小説です。



評価

面白さ  人によると思う  
  これはね~、
  「音楽好き」である程度「クラッシック好き」じゃないと面白くないかも。
  教会の空気感とか、
  教会の教えみたいなものに対しても
  最低限の知識はあった方がいいかも・・。

  そういうのがわかる人には面白いだろうし、
  わからない人にはこの作品の良さを説明するのは難しいかも。

お勧め度  
  えーっと・・・・どうしよう・・・・
  吹奏楽部とかクラッシック音楽をしている人にはお勧めかな。

再読度 
  3.5
  


課題図書ってだれがどうやって決めているのでしょうかね?

中学校の課題図書。
日本人作家の小説は、
去年も音楽小説でした。(『八分音符のプレリュード』)
それなのに今年も音楽・・・。

今年度、高校の課題図書の『野川』は
ルピ付きYA図書で、中2の夏休みからスタートする中学生が主人公の物語。
でも、この『聖夜』は高3が主人公でルピなし一般書なのに中学校課題図書・・・。

佐藤多佳子さんは2年ほど前にも
高校の課題図書で『夏から夏へ』というのが入っていたし・・・。

選ぶ人が
佐藤さんファンで音楽好きなのかしらね(苦笑)  

  






2011/05/27 11:13 |   佐藤多佳子COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

玄田有史.『14歳からの仕事道』.理論社,2005.1.

14歳からの仕事道 (よりみちパン!セ)14歳からの仕事道 (よりみちパン!セ)
(2005/02)
玄田 有史

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中学生~高校生向けの
< 仕事 > についての本です。

著者は大学で経済学を教えている先生です。

この本は小学校高学年向けレベルのルピ付き。
文字の大きさもそのぐらいの年齢からよめるようなものです。



将来、具体的に何をしたいのか・・・ということが決まっていない
ごく普通の中学生や高校生をターゲットにした内容です。


どういう風に行動していくべきか、
仕事にたいしてどう考えるべきか
働くとはどういうことか

そういうようなことを考えましょう・・・という感じ。


前半はかなりサクサク読めます。


悩むだけ悩んで出した答えなら
それが良い結果だとか
勉強はワケわからん というのが いいのだとか
考え方も面白いです。

そういう悩みや苦労が仕事のできる人材になるのだとか。

後半はちょっと大人目線で説教くさい部分もあって
あきてきます(苦笑)
書かれていることは、正論です。




今すぐ、どんな仕事に就きたいか決める必要はなく
まわりが決めてくれる場合もある・・・というような
考え方は
まだ目標の定まらない多くの中高生にとっては
肩の荷がおりるような感じがするでしょう。



評価
面白さ 前半 4.5
    後半 3

お勧め度  3.8

再読度   2



読書という意味では
きっともう読まないと思うのですが
進路について悩んでいる人には
お勧めします
    


2011/05/21 21:39 | 300分類COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

桜庭一樹.『GOSICK Ⅲ 青い薔薇の下で』.角川ビーンズ文庫,2011.5.  

GOSICKIII  ‐ゴシック・青い薔薇の下で‐ (角川ビーンズ文庫)GOSICKIII ‐ゴシック・青い薔薇の下で‐ (角川ビーンズ文庫)
(2011/04/28)
桜庭 一樹

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ビーンズ文庫版がでていたので購入!

ちなみにこの子たちって15歳っていう設定なんだね~。
中3か高1ぐらいって事ね。


本格ミステリーです。

九条一弥は一人でおでかけ。
ソヴレムという町のジャンタンというデパートへ
お買い物です。

ソヴュール王国の宝として有名な宝石
< 青い薔薇 >を模した
ガラス製のペーパーウエイトの土産物を
日本の姉やアブリルやセシル先生から頼まれています。

アブリルは怪談好きな元気いっぱいの同級生。

セシル先生は、おちゃめで女子高生の感覚をもったまま先生になったような感じの人です。



ジャンタンではどうやら隠し部屋のようなところへ入り込み
女の子に助けを求められ
ブロア警部に通報するものの
そんな場所があったような形跡さえなくなってしまっています。


ジャンタンの前で出会う、物乞いの少年の助けを借り
どうやら、ジャンタンが
<闇に消える者たち>の事件の舞台になっているらしいことをつきとめるものの
証拠はない。

電話してヴィクトリカにアドバイスをたのむ。






風邪をひいて、弱っているヴィクトリカが
かなり可愛いです。

ブロア警部の髪型の謎や
ヴィクトリカの現在の住まいや
ブロア警部とヴィクトリカの関係などもちょっとわかります。

警部の素顔もちょっと垣間見えて
なかなか素敵な巻に仕上がっています。


評価
ミステリー好きには
オール5


2011/05/21 15:36 |   桜庭一樹COMMENT(2)TRACKBACK(0)  TOP

東川篤哉.『放課後はミステリーとともに』.実業之日本社,2011.2.

放課後はミステリーとともに放課後はミステリーとともに
(2011/02/18)
東川 篤哉

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短編の事件集。

主人公は高校生。
探偵部副部長の霧ケ峰涼。
エアコンの様な名前だということを気にしている。

かなり個性的な人物。

学校の中を中心に、事件がおき、
様々な推理を展開する。

1話目では
涼が一般人並みの推理を展開し、
顧問の先生にばっちり指摘されるというもの。

これだけだと、
『謎解きはディナーの後で』のお嬢様刑事と謎解き執事のパターンが
素人探偵の高校生と謎解き顧問の先生・・・かと思ったのですが
他のは、全く違うパターンだったので
毎回わくわくして読みました。

たまには主人公が事件を解決もするし
他の登場人物が解決する場合もあります。

とにかくおもしろいです。

評価

面白さ  5

お勧め度  4.9
本格ミステリーなのでミステリー好きには 5 だけど
それ以外の人にまで勧めるほどじゃないかも(^^;)

再読度  4.9
それより、この学校の探偵部の部長の物語もあるらしい。
それが読みたいです。


ルピなしの一般書

2011/05/17 22:48 |   東川篤哉COMMENT(2)TRACKBACK(2)  TOP

村林新吾.『高校生レストラン、行列の理由。』.伊勢新聞社,2010.11

高校生レストラン、行列の理由。高校生レストラン、行列の理由。
(2010/11/30)
村林新吾

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5月からはじまったドラマ『高校生レストラン』は
先日読んだ『高校生レストラン、本日も満席開店。』とこの本がベースで
取材中に実際にあったエピソードなどをもりこんだオリジナルストーリーなんだそうです。

ラジオで著者がインタビューに応じて
そうおっしゃっていました。
だから、ドラマはみていてドキドキするんだとか。



さて、この本ですが、
『高校生レストラン、本日も満席。』とはちがい
教育論的な感じです。
高校生にたいして
教育の現場でどういう風に接しているのか・・・
どんな順番で調理を教えているのか・・・
先生ご自身の「教育に対するポリシーを語る」という意味合いの本になっています。

なので、全体としては
物語性みたいなのはあんまりないです。
エピソードはいろいろでてくるので
きっとこれからのドラマに使われるんだろうな~というようなところは
いっぱいありました。


最後まで読んでみると
この本は、
伊勢新聞連載の「村林新吾の教育は真剣勝負!」を加筆修正したものだそうなので
教育論的だと感じるのも
しかたないかもしれません(苦笑)

なので、こちらの本は
教育にかかわる < 大人 > に読んでほしい本です。

学校だけでなく、
どんな場でも
「人を育てるということ」すべてに通じるのではないかと思うような事が
いっぱいでてきます。

評価 
面白さ  4
お勧め度  4 
再読度  3

ただし、対象が教育にかかわる人であれば
面白さ&お勧め度 5 だね!


ルピなしの一般書ですが
文字は大きめで
それほど厚さがないのですぐ読めます。



2011/05/14 09:43 | 600分類COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

アレックス・シアラー.『スキ・キス・スキ!』.あかね書房,2011.2.

スキ・キス・スキ! (YA Step!)スキ・キス・スキ! (YA Step!)
(2011/02)
アレックス シアラー

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イギリスの中学生の女の子、アリー。

彼女が熱烈に恋をした相手は
人気バンドのボーカル、スティービー。

アリーの親友ポーリーンは同じバンドのチャーリーに恋をしている。


とは、いっても、
彼女たちは、彼らに会ったことはない。
テレビで見たことがあり
CDを聞いては涙するような「恋」。


そこで、アリーはスティービーに会いに行くことにする。

こんなにスティービーのことを愛しているんだから
会えば絶対に好きになってもらえるはず・・・だと思うから。

でも、すぐ近くのコンサートのチケットはすでに完売。
アリーの誕生日にある、ちょっとはなれた町のコンサートのチケットなら
まだ手に入るらしい。


普通の中学生が、ちょっと遠い町のコンサートに行こうと計画すると・・・・。



本当にいろいろなことが起きます。
両親や姉や親友のポーリーンや
バンドのメンバーをめぐってライバル関係(苦笑)になっている
クラスメイトたちまで出てきて・・・・・。



評価
面白さ  5
     アイドルとかに熱をあげた経験があれば
     アリーの気持ちは痛いほどわかると思う!
お勧め度 5
     普通の中学生ならではの
     行動の制限を突破して、いかにしてコンサートに行って彼に会うか?!
     次々にいろいろなことが起きるので目が離せないです。
再読度  4.5
     最後ができすぎな気もするけれど
     そこがこの小説のおもしろいところよね!


そんなわけで、
アイドルに恋している人にはぜひ読んでほしい一冊です。


2011/05/13 13:30 |   アレックス・シアラーCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

村林新吾.『高校生レストラン、本日も満席。』.伊勢新聞社,2008.3.

高校生レストラン、本日も満席。高校生レストラン、本日も満席。
(2008/03/17)
村林 新吾

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この本を読んで泣くなんて、もしかして私ぐらいかも・・・と思う。

実話なんだけど
熱血高校教師が主役の小説っていう感じ(?)

ルピなしの一般書ですが
そんなに文字も細かくはないし
本も適当な厚さなので簡単に読めます。

高校進学を考える前に
こういう進路もあるってことで
ぜひ中学生やその親に読んでほしいと思う一冊。



三重県の相可(おうか)高校という実在の県立の高校の食物調理科。
辻料理専門学校という大阪拠点の超有名料理学校の教師をしていた
著者が県立高校の教師として
奮闘する物語。

実際に
土日だけ営業の
「高校生レストラン」を立ち上げ、生徒たちの教育の場として運営しています。

現在、地元では
とても有名なことですが
ここに至る道のりは苦労とまわりの人たちの協力と
しかも、熱血な先生がいてこそ。

けっこう熱い物語です。

評価
オール5
かなり読みやすいし
熱血、成功、教師、の物語という感じです。


ちなみに分類は6分類がついていたのですが、
読んでみると、289(伝記)でもいいような気もする内容。
一応、レストランだから産業の6の分類なのかな?



2011/05/12 21:32 | 600分類COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

風野潮.『クリスタル エッジ 決選・全日本へ!』.講談社,2011.2.

クリスタル エッジ 決戦・全日本へ! (YA!ENTERTAINMENT)クリスタル エッジ 決戦・全日本へ! (YA!ENTERTAINMENT)
(2011/02/25)
風野 潮

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「クリスタル エッジ」シリーズ3巻目。

今回の主人公は1巻の主人公・輪の家に居候でやってきた無口な少年、小池和真。
輪や葵(2巻の主人公)より1学年下で
現在中2。

和真は輪の父にコーチをうける条件として
1年以内に何かの大会で優勝しなくては
スケートを続けることができない。

ライバルは日本ジュニア代表を争うような
輪や葵、東京の選手たち。

もちろん、スケートをはじめて1年程度の和真では太刀打ちできない。

マイケルジャクソンに合わせて踊ることが大好きで
リンクの上で踊る時は
自分自身を開放できると感じている。


ジュニアの近畿大会、全国大会と出場でき、
上位には入れたものの、表彰されるほどではない。

でもまあいろいろあって
母に理解してもらえて
スケートは続けることができるようになる。



今回のストーリーは
まだ初心者視点の和真からみた
スケート選手たちのことがいろいろ出てくるし
無口で感情表現が下手な和真が
徐々に気持ちを表すことができるようになり
遠慮して気持ちがすれ違っていた母にも
気持ちをぶつけることができるようになっていくなど
友だちができていったり
仲間やライバルに支えられて
少しづつながらも成長していくところが
魅力的なストーリーです。

もちろん随所に
フィギアスケートの魅力がつまっていて
とっても素敵です。

とくにお母さんに理解してもらえる場面は
今、本を読んでいる場所がどこかってことも忘れて
思わず涙が・・・・。
(ちなみに病院の待合室でした・・。)

トップアスリートにはまだなっていないし、
スケートをはじめて1年っていうところも
感情移入しやすいところかもね!


評価
オール  5

これで、きっとこのシリーズは終わり・・・。
さみしいです。

とくにこの巻が好きです♪

2011/05/09 00:01 |   風野潮COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

津本陽.『椿と花水木 万次郎の生涯 上』.幻冬舎,2009.2.

椿と花水木―万次郎の生涯〈上〉 (幻冬舎文庫)椿と花水木―万次郎の生涯〈上〉 (幻冬舎文庫)
(2009/02)
津本 陽

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歴史小説はにがて意識があって
なかなか読まないのですが
この本を熱心に勧めてくれた方がいて
その話があまりにも面白そうだと思ったので読んでみました。

津本陽と言えば、以前に日経新聞で連載していたときに
ちょっとよんでいたものの
なんだか難しい・・・と感じて挫折したような記憶が(苦笑)

なのに、文庫本で538ページもあるこの上巻を
予想外にさくさくと読めてしまったし、
続きも図書館に予約をかけました!



ジョン万次郎の生涯です。

ジョン万次郎と言えば、
明治初期に名前が出てくる歴史上の人物で
漂流してアメリカで生活して戻ってきた人というぐらいの知識しかないかも(^^;)




物語は土佐(現在の高知県)の海辺のまちから始まります。
万次郎は江戸時代末、1827年生まれ。
8歳で父がなくなり、
兄は知的障害者ではたらけない。
母と姉2人、妹1人と暮らしている。

9歳になり、家族の中の唯一の男でとしてヤッコとよばれる下働きに出される。
かなりきつい重労働で報酬はわずか。
旦那もその家の娘も
犬のようにさげずんで見てくるし、そういうように扱われる。

13歳になったころ
フカ(サメ)のいる海で度胸試しをしたりしていた。
米突き(米を精米する作業)を命じられ効率化するために石を混ぜたところ
かなり効率化できたものの
旦那に見つかり、怒られ、あやうく殺されそうになる。

母は、
知り合いにたのみ、万次郎の希望する漁船にのせることにした。

14歳になった万次郎はかつお漁船ではじめての漁にでる。
しかし、船が難破し無人島に流れ着く。

ようやく、通りがかったメリケ(アメリカ)の鯨漁をする船に助けられる。
助かったのは5人だけだった。

日本は鎖国状態なので、外国の船が近づくと
大砲をうってくるので日本には帰れないという。

船がハワイのハナロロ(ホノルル)に到着した時
他の4人はハワイで下船するが
一番若い万次郎は
そのまま船にのってメリケ(アメリカ)へ行くことにする。

船では、懸命にエンケリセ(イングリッシュ英語)を覚え
捕鯨船に必要な銛撃ちなども学ぶ。

船長はとても公平な考え方の人物で
万次郎を養子にしてくれ、
彼をジョン・マンとよび
アメリカのヌーベッホー(ニューベッドフォード)で
高等教育を受けさせてくれ
航海術や桶づくりの技術などさまざまな事を身につけていく。

20歳になるころ
万次郎は
アメリカ人の女性キャサリンと結婚し、
人生の目標となっていた捕鯨船の航海士として
船に乗り込む。

日本の近海により、
琉球(沖縄)に立ち寄るも
言葉がほとんど分からない。

途中、漁船に会い、陸奥の仙台の漁民らとも話すが
ほとんど何を言っているのかわからなかった。

日本へ帰国するのはあきらめて
そうこうするうちハワイに立ち寄る。

そこには、土佐から一緒に漂流した人たちがいたが、
彼らもまた、手をつくしても帰れないとのことだった。

そうして、キャサリンの待つ
ニューベッドフォード沖に帰ってきた・・・というところまでが
上巻のストーリー。


評価
面白さ  5   最初、土佐弁が難しく感じた。
        読み進めるうちになれてきて温かみを感じるようになった。
        
        とくに、アメリカ人とはなすのが英語のはずなのに
        万次郎は土佐弁のままとか
        英語も万次郎が聞いたような表記
        (アメリカが「メリケ」とか英語・イングリッシュが「エンケリセ」など)になっていて
        なれるまでは難しく感じたものの、
        読み進めるうちに
        ほんわかとした懐かしさを感じるようになった。
        
        万次郎の前向きで一生懸命な成長物語になっているところも
        読みやすくて、引き込まれていく要員かも。

お勧め度 5  

再読度  5


歴史小説はにがてと思っていたのに
面白いと思う。

前向きで一生懸命で
文字に関してはたぶん日本語もわからなかっただろう万次郎。
日本にいたころは
きっと教育は受けさせてもらってなかったわけだしね!

たぶん想像を絶するような努力があったのでしょう。

けれども、そんなことはあまり感じさせずに
さらっと書かれているのが
なんとも軽快でさっそうとしていて素敵!

万次郎が出会うキャプテンや
アメリカの友人たちも
それぞれが魅力のある人たち。

もちろんその時代のアメリカなので
人種差別などにもあうが
守ろうとしてくれる人たちがいて
そういう脇役の人たちも
とってもかっこいい!!!
  



というわけで、この本を勧めてくださった方に
感想を言わなくては♪

2011/05/07 13:21 |   津本陽COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

あさのあつこ.『ランナー』.幻冬舎,2007.6.

ランナー (幻冬舎文庫)ランナー (幻冬舎文庫)
(2010/04)
あさの あつこ

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中学生に「走る」テーマの本が人気だと聞いた。
たとえば、どんな本?と尋ねて教えられた本のうち
一番薄くて文字も大き目で
ハードルが低そうだと思ったのがこの本だったのですが
予想していたような内容ではありませんでした。


だってね、
「走る」テーマの本で
人気の本だって教えられたのよ?!


なのに、
この本って
たまたま主人公は走る事が好きなだけで
メインテーマは走ることじゃないんだもん・・・。


ある日、父親が出て行く。
父の亡き弟夫妻の忘れがたみの少女・幼稚園児の杏樹は
母と一緒に高校生の少年・・・主人公の碧李(あおい)と3人で暮らすことになる。

母は、徐々に壊れて行くようで
いつのまにか
杏樹に手を挙げるようになっていく。

碧李は
母も杏樹も守るために
2人きりにしないように気をつけている。

そんな無理な生活の中で
走ることが好きなのに陸上部には退部届をだそうとしていて
いろいろなことが起きる。



碧李は
寡黙なタイプ。

真剣に
男子高校生のできる範囲内で
今手元にあるものを守ろうとしている。

家族はみんな
ぎりぎりの精神状態にあり
そんなことを知らない
部活の仲間たちは
微妙な感じで絡んでくる。




評価
面白さ  結構暗いです。 真剣な悩みごと系です。  
     今の私の精神状態には結構きついです。 なので  4

お勧め度  4.5 これはね~。好き嫌いは分かれると思う。

再読度  3  元気な時ならわからないかな~。 今はもう無理。暗くなってしまいます。


青春の葛藤の物語。

走るのはメインじゃないです!  

2011/05/05 00:08 |   あさのあつこCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

アーシュラ・K・ル=グィン.『どこからも彼方にある国』.あかね書房,2011.2.

どこからも彼方にある国 (YA Step!)どこからも彼方にある国 (YA Step!)
(2011/02)
アーシュラ・K. ル=グィン

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図書館の新着コーナーでみつけて借りてみました。

ル=グィンといえば、「ゲド戦記」シリーズや「西のはて年代記」シリーズ・・・
どちらもちょっとむずかしめのファンタジーだけど
何回読んでもいいしね~とか思って(笑)


日本語版では新刊ですが、
原作は1976年作だそうです。

YA Step! というシリーズ名をかかげているだけあって
文字は一般的なYAシリーズ向けで
文字の大きさだけなら小学校高学年から大丈夫そうだけど
ルピはほとんどありません。
内容はちょっと哲学的なので
中学生以上じゃないと難しいかも。



普通のアメリカの高校生の日常です。
青春小説・・・と解説には書いてあります。


主人公はごく普通の高校生。
17歳の少年、オーウェン。
そろそろ高校を卒業したらどうするのか決めなくちゃならない。

頭がよくて成績優秀。
人とコミニュケーションをとるのがにがてで、
まわりにうまく溶け込めなくて苦労している。

家族に対しても
両親の期待どおりに
平均的な人生を送るべきだと思いつつも
そういう人生に違和感をもっていて
うまくふるまえない。

17歳の誕生日に
お父さんが新車をプレゼントしてくれた。

でも、そんな車にのって学校に行ったら
目立つし、その車の持ち主としてのレッテルをはられそうだし
そんなのいらないのに・・・とも言えず、
なんとなく喜んだふりをして落ち込む。

そんなある日、
大雨になりバスにのったとき、ナタリーという同級生の少女に会う。

ナタリーも社交的なタイプではない。
なんとなくバスで話すうちに次第にうちとける。

彼女は自分を音楽で表現するタイプで
将来は作曲家になりたいという夢をもっている。

そんな彼女といろいろ語り合ううちに
自分もMIT(マサチューセッツ工科大学)に行って
学びたいことがあると気づく。

両親は家から通える州立大学へ通って、
会計士とか公務員とか平均的な職業について
平均的な人生を望んでいる。
とりあえず、受験は両方ともと
他にも有名大学を受験する。

ナタリーとは
なんでも話せる友だちになった。

ある日、ナタリーにキスしたい・・・彼女も女の子なんだし・・・
と思って、キスしてしまったら
ナタリーからは「私たちいい友だちだから」なんて言われて男女関係は拒絶され
ショックで、ボーっと運転していたら事故を起こす。

車は廃車になったものの
けがは軽くて済む。
お見舞いに来てくれたりしたのに
拒否したので
ナタリーとはそれっきり
会わなくなってしまう。

車をダメにしたことで
MITの合格&奨学金授与を獲得したのに
両親の望み通り
州立大学に行こうと考えるようになる。

ただ、それがだんだん心の負担になっていく。

ある日、ナタリーの作曲した曲が
教会の演奏会で演奏される。

聞きに行ったオーウェンは
彼女の曲から、彼女の心の声を聞き
涙が出てくる。

それをきっかけに
またナタリーと話すようになり
MITに行きたい事を両親に告げる。

母は猛反対するが
父は賛成してくれた。

こうして人生の一歩をふみだす。




と、まあ、これで全ストーリーです。



孤独な少年オーウェンの悩み
というような内容です。

評価
面白さ  ?  後からじんわり来るような内容。
お勧め度  4.9 好き嫌いはわかれるところなので
        全員にとは言えないけど、
        両親との関係で悩むならおすすめ。
再読度   4.8 どうかな~。
         西のはて年代記みたいにはまるほどじゃなかったかも。


青春時代にいる人が読むと
もっといいと感じるでしょうね!

2011/05/04 07:32 |   アーシュラ・K・ル=グウィンCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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